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平成29年度 第2回教育懇話会報告
 公立学校が直面する教育課題とその対応

6月15日(木)、榎本智司先生をお迎えして、本年度第2回目の教育懇話会を開催しました。先生は、本年5月まで全日本中学校長会長を務め、現在は国立音楽大学教授として教鞭をとられています。「表題のテーマをいただきましたが、校長職8年間の内、後半の4年間は新宿区の中学校で勤務しました。今日は、その後半4年間を中心に、校長職としての仕事等について、お話しさせていただきます。」と、お話を始められました。

平成29年度 第2回教育懇話会報告平成29年度 第2回教育懇話会報告

《講演から》
 37年間、中学校の教員をやらせていただきましたが、勤務場所は14箇所になります。1箇所平均2年6ヶ月です。どうしてそうなったかを見ていただきたいのですが、大学を卒業し、昭和55年4月に教員になりました。その頃は、中学校が荒れている最中でした。免許状は養護学校、小学校、中学校、高等学校をもっており、どこの教員になることも可能でしたが、やはり一番大変な中学校で自分が教員としてやっていけるかどうかを試したいという気持ちがあり、中学校の教員になりました。
 そして、昭和55年4月からは新宿区立牛込第三中学校に勤務することになりましたが、昭和58年に所謂『忠生中事件』が起きました。その後、忠生中学校の校長になられた、私の恩師でもあった長谷川先生から「是非町田市に来ないか」とお誘いがありました。そのため、「生活指導等で大変な所で教員をさせてもらいたい。」とお願いして忠生中学校で勤務することになっていました。ところが、諸般の事情で忠生中学校から分かれた新設の小山田中学校に異動となりました。
 ところが、長谷川先生には本当に罰当たりなことをしたのですが、赴任してすぐに日本人学校に行く試験を受けて合格し、マドリード日本人学校に行くことになりました。そこでは、夢のような3年間を過ごさせていただきました。日本に戻ってからは、立川市立立川第一中学校で勤務しました。その頃になると中学校も比較的落ち着きを取り戻していたので、もともとやりたかった教科で勝負したいと思い、高等学校の採用試験を受け、都立墨田工業高等学校で4年間勤務することになりました。
 結局、教員として15年勤務しましたが、15年間で小・中・高、日本人学校の担任を経験することができました。今、大学で仕事をさせていただいていますが、これらの経験が参考となって活きていると思っています。
 その後、教育委員会に入りましたが、ここに示したように、14年間でへき地、指導部、学務部と、市教委の人事行政を経験させていただきました。今年、都の教育監になった出張吉訓氏がいますが、氏とは平成7年の指導部高等学校教育指導課で一緒に長期研修生をやっていましたが、氏はそのまま指導部に残り、自分は教育庁八丈出張所に行くことになりました。八丈島は私が教育実習をした所で、「そこに行けるのは幸せ」と思い、2年間過ごすことができました。
 東村山市教委にいた時には『ホームレス暴行死事件』がありましたが、その対応をした指導主事でした。3か月間ほどは、家に帰っても殆ど寝ることはできないくらいの大変な対応だったことを思い出します。その時に、指導主事はどうあらねばいけないかがよく分かった気がします。

【以下省略】(全講演内容は「所報第112号」に掲載しました。)

平成29年度 第1回教育懇話会報告
 新学習指導要領と学校の課題

 5月18日(木)、北俊夫先生をお迎えして本年度第1回目の教育懇話会を開催しました。先生は東京都公立小学校教員、東京都教育委員会指導主事、文部省(現、文部科学省)初等中等教育局小学校課教科調査官、岐阜大学教授を経て、現在国士舘大学教授として活躍されていらっしゃいます。資料をたくさんご用意いただき、「学習指導要領はどう読まれてきたか」の話を皮切りに、「当面する学校が取り組む課題」について、大変詳しく、また分かり易くお話いただきました。

平成29年度 第1回教育懇話会報告平成29年度 第1回教育懇話会報告

《講演から》
 本年3月31日に新学習指導要領が告示されました。前回の告示の時と大きく違うのは中央教育審議会答申及び学習指導要領改訂までの途中経過がリアルタイムで論点整理や審議のまとめという形で公表されてきたことです。したがって、学習指導要領の改訂が、どういう方向に進むのかということを多くの方が掴んでいました。ところが、告示された後に特に若い先生方と話すと、余り関心がないのです。管理職の先生は当然どうにかしなければと思っていますが、それが若い先生方には伝わっていないのです。日々の仕事に追われて忙しく、読むところまでいっていないのかも知れません。あるいは、今なぜ改訂が行われるのかの背景など十分に掴み切れていないので、関心を高めていくのはこれからなのかとも思います。
 過去の改訂では、例えば、平成元年版改訂(実施は平成4年度から)は、『生活科』が誕生したので小学校ではちょっとどよめきがありました。どんな教科なのかということで校内研究に掲げた学校もかなりありました。平成10年版の改訂は、『総合的な学習の時間』が作られたので、この時間を一体どうするのかということで気運が高まりました。そのため、研究会を開いてもたくさんの人が集まり、文献図書もたくさん発売されました。次の平成20年版の改訂は、平成10年版の反動、即ち指導内容が厳選されて少なくなったので学力が下がるのではないかという国民的な課題が生まれ、それに基づいた改訂でした。そして、その平成20年版を踏まえて今回改訂されたわけです。しかし、なぜ改訂されたのかということや、なぜ改訂されなければいけなかったのか、そういうところがまだ伝わっていないと思うので、それを今日の話の二点目でお話します。

新学習指導要領は前回とどう違うのか
 先ず一点目として申し上げたいことは、学習指導要領という教育課程の基準を一般の先生方はどのように読み取っているかということです。これは、私自身が若い時の体験でもあるのですが、次のような読み取りが一般的ではないかと思います。例えば、国語の研究授業をする時に学習指導要領のどこを見ているのかということです。勿論、国語の学習指導要領を見るわけですが、国語のみに留まっていないかということです。社会科であれば社会科の学習指導要領を読むのは当然ですが、そこで留まっていないかということです。
 それは、学習指導要領がどのような構造になっているかということが十分に伝わっていないことが多いのではないかと思います。学習指導要領は『各教科・領域』だけではなくて、その前提に『総則』というものがあります。この『総則』にいずれの教科においても重要な事項が示されています。この『総則』と『各教科・領域』はどういう関係になっているかと言うと、家に例えると『総則』は屋根で『各教科・領域』は柱です。屋根を支えるためには、屋根に一本一本の柱がしっかりとついていないと、家はぐらぐらしてしまいます。そう考えると、教科の指導をする時には、教科の学習指導要領を読み解くと同時に、その教科においても大事なことを読み解くことが大切です。つまり『各教科・領域』は固有性で『総則』が共通性なのです。平たく言えば、屋根に当たる横棒(総則)とそれを支える縦棒(各教科・領域)、つまりT字形に読み取ることが重要なのです。
 若い先生方やかつての私などは『総則』は校長や副校長や教務主任が読むところと思っていましたが、今もそう思っている先生方が多いのではないでしょうか。これはやむを得ないところも一つあります。学習指導要領が告示されて教育委員会は伝達講習などの説明会をします。そこで『総則』に当たるところの基本的な話を一般の先生方を対象にされているかを考えると、わりあい手薄なのではないでしょうか。特に、東京都の場合はそう思います。あえて、東京都を例にとったのは、地方に行くと全県の先生方を三等分し、今年からから始めて3年間で全ての先生方を対象に『総則』に当たるところを説明するようにしています。ところが、東京の場合は人数が多いのでそれが無理なのです。だから校長先生や副校長先生を対象に説明し、その説明を受けた先生が学校で「総則はこうだよ」と説明しない限り、一般の先生には伝わっていかないという状況があるかと思います。そういう訳で、まず管理職が『総則』を理解して、それを先生方にどう伝えていくかです。つまり日々の授業の中でそれをどう取り込んでいくかが大きな課題の一点目、すなわち、学習指導要領の読み方です。
 二つ目の読み方としての課題は、学習指導要領が変わるとどこが変わったかに当然目が行きます。しかし、全面改訂と言いつつも、全ての教科で変わらない所もあります。この変わらない部分はどこなのかということも併せて確認しないと、基礎・基本となるところがあやふやになってしまうのです。

【以下省略】(全講演内容は「所報第112号」に掲載しました。)

平成29年度 第3回教育懇話会(予告)

日時:
平成29年10月13日(金) 18時~20時
演題:
新学習指導要領に対応した教育実践の進め方
講師:
元台東区立根岸小学校長/元東京都立多摩教育研究所長
(財)教育調査研究所研究部長 小島 宏 先生
会場:
麻布台学校教育研究所 ラウンジ飯倉
  • 平成29年度 第3回教育懇話会

 本年3月31日に、幼稚園教育要領、小学校学習指導要領及び、中学校学習指導要領が告示され、本年度より周知徹底期間が始まり、幼稚園は平成30年度より全面実施、小学校は平成30~31年度の移行措置期間に続き、平成32年度より全面実施、中学校は平成30~32年度の移行措置期間に続き、平成33年度より全面実施となります。
 このように新学習指導要領の全面実施に向けたスケジュールが進行している時、学校現場では校内研究会や各種研究会等に活性化が見られるようになりました。では、こうした時期の教育実践はどうあったらよいのでしょうか。(財)教育調査研究所研究部長の小島宏先生に、「新学習指導要領に対応した教育実践の進め方」をテーマにお話をお聞きしようと思います。
 講師の小島先生の教職のスタートは東京都公立小学校からで、その後、東村山市教育委員会指導主事として教育行政に入り、東京都教育庁指導部初等教育指導課長・多摩教育研究所長など東京都の教育行政の中枢部で長年にわたり、仕事をされてこられました。また、校長として東村山市立化成小学校と台東区立根岸小学校で、常に新しい教育の方向を見据えた学校経営を行い、現在は一般財団法人教育調査研究所研究部長、公益財団法人豊島修練会理事長の職を務めておられます。
 先生は算数教育が専門ですが、広く教育全般にわたってのご造詣が深く、各種研究会の講師として、現場からの要請は大変多く、著書も沢山あります。そのため、学校現場の現状や課題を大変多く把握されており、今回の教育懇話会の講演が楽しみです。

平成29年度 第4回教育懇話会(予告)

日時:
平成29年11月13日(月) 18時~20時
演題:
「ブラタモリでも紹介された赤色立体地図の活用と防災」
講師:
アジア航測㈱ 松沢 孝晋 氏
         千葉 達朗 氏
会場:
麻布台学校教育研究所 ラウンジ飯倉
  • 平成29年度 第4回教育懇話会
    平成29年度 第4回教育懇話会

 NHKの人気番組「ブラタモリ」でタモリさんが土地の高低差や地形を観る時によく用いられる「赤色立体地図」をご存知ですか。この番組のNHK番組スタッフは今年の「測量の日」に国土地理院から感謝状を贈られています。また、2017年日本地質学会表彰も受賞しています。
 これまで、地形を観る地図と言えば、国土地理院発行の2万5000分の1の地形図が思い浮かびますが、余程経験を積んでいる人でないと、この地図を立体的に観ることは難しいです。ところが、赤色立体地図は少し観ただけで地形が浮き上がって観えてきます。
 今回の教育懇話会では、赤色立体地図の発明者で火山学者のアジア航測㈱総合研究所理事千葉達朗氏から、この地図を使うと自然の何が観えてくるのかを語ってもらおうと思います。正に、赤色立体地図を用いた自然の「見える化」です。
 また、アジア航測㈱経営本部CSR推進室長松沢孝晋氏から、環境問題や防災についても語っていただくことにいたします。
 今回は、普段の教育課題に関するテーマから離れ、自然や環境問題について考える夜にしたいと思っています。多数の方々のご参加をお待ちしています。

平成29年度 第5回教育懇話会(予告)

日時:
平成30年1月16日(火) 18時~20時
演題:
「留学生が先生!」
講師:
(公益財団法人)国際理解支援協会
シニアアドバイザー 堀内 一男 先生
外に、留学生2名
会場:
麻布台学校教育研究所 ラウンジ飯倉
  • 平成29年度 第5回教育懇話会

 (公益財団法人)国際理解支援協会では、平成元年より文部科学省及び東京都教育委員会後援の下で、異文化理解教育プログラム「留学生が先生!」を開始し都内の小学校・中学校・高等学校の多数で実施してきました。
 当日は、(公益財団法人)国際理解支援協会シニアアドバイザー(当研究所賛助会長・元跡見学園女子大学教授)の堀内一男先生から異文化理解教育プログラム「留学生が先生!」の活動概要をお聞きした後で、ヨーロッパ系留学生、アジア系留学生各1名ずつによるお話を聞くことにしています。
 留学生による話は、①どのような目的で留学生になって来日したのか ②出身国の様子や教育について ③今、どんな勉強をしているのか ④勉強したことを帰国後、どのように生かそうとしているのか ⑤今、どのような生活をしているのか ⑥日本をどのように捉えているのか ⑦日本の教育についてどのように考えているのか 等々の中から選ばれる予定です。
 現在の留学生の状況は、かつてとは大部変わってきていると思います。どうぞ、ご期待ください。

平成29年度 第6回教育懇話会(予告)

日時:
平成30年2月 中旬 18時~20時  
演題:
(仮題)「やさしい医学(病気)の話」
講師:
交渉中
会場:
麻布台学校教育研究所 ラウンジ飯倉

※詳細が決まり次第、月報等でもお知らせいたします。

【お申し込み方法】
  1. メール azabudai@niftiy.com
  2. 電 話 03(5563)2554
  3. FAX 03(6685)2566

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